会計freeeを導入してPOSレジ(今回はAirレジの事例です)と連携をして使い始めたけれども、「レジの売上金額と会計freeeの売上金額が一致しない。」「会計freee上の銀行預金残高の数値が通帳の金額と一致しない。」という状況になって、会計freeeの操作方法について問い合わせを頂く事が多々あります。
そのため、会計freeeを導入してAirレジと連携させた後に、会計freee上で行う操作方法(POSレジの売上入力、入金登録)について説明したいと思います。説明にあたっては、手順に従ってSTEP1からSTEP3に分けて説明します。
目次
1、STEP1:Airレジとの連携
まずは、会計freeeとAirレジを連携させる所からスタートします。Airレジの連携方法の詳細は、
公式ホームページのヘルプセンターに説明があるので参照して頂ければ問題なく進められるはずです。
会計freeeとAirレジの連携が完了すると、設定した締め日後に現金やクレジットカードなどの決済手段別にAirレジの売上データが会計freeeに取り込まれます。
2、STEP2: Airレジ売上高の登録
銀行等の口座の場合には会計freeeと同期を取ると銀行等の取引明細が取り込まれるので、取引明細の取引毎に登録ボタンをクリックして仕訳を登録することになります。
一方で、Airレジの場合には取引毎に登録ボタンをクリックして処理をする必要がなく、連携の設定が完了すると自動的に取引として登録されます。
POSレジを会計freeeと連携させるメリットクラウド会計ソフトを導入してPOSレジを会計ソフトと連携させる事で、(毎日)レジ締めを行った後に会計ソフトのレジのデータを手で入力する作業が不要になります。そのため、①(1日約30分~1時間の)手入力作業が削減できる。②手入力による入力ミスをなくすことができる。というメリットがあります。
3、STEP3: Airレジ売上高の入金時の登録
上述したようにAirレジを連携させれば、会計freee上では決済手段別に自動的に売上高が登録されますが、現金以外の決済手段による売上高がある場合(例:クレジットカードや電子マネー、PayPayでの売上)には売上高の入金時の処理がとても重要です。
この処理方法が会計freeeの場合には慣れるまでは分かりにくいので、多くの方が処理が上手くできずに困る事になる要因になっていると思います。会計freeeは簿記や会計の知識がない人にでも会計ソフトを使えるように工夫がされている会計ソフトなので仕訳の形式よりも取引の登録のしやすやが重視されている仕様になっています。そのため、取引内容を確認して、未決済から決済に変更することで仕訳が計上されるという取引の流れに沿った操作が必要という点が特徴になっています。
簿記の知識が少しでもあったり、他の会計ソフトを使用した経験がある場合には逆に戸惑う可能性があるかもしれませんので、通常の会計ソフトを使用する場合の一般的な処理方法を記載した上で、会計freeeでの登録方法を説明します。
まず、通常の会計ソフトの場合には、現金以外のクレジットカード等で売上を上げる場合には以下のような仕訳を登録するのが一般的です。
(借方)売掛金 ××円 (貸方)売上高 ××円
一方で、会計freeeを利用する場合には、仕訳の形式では表示されずに「未決済の売上高」として自動的に登録されます。
「未決済の売上高」とは、お客さんがクレジットカード等の現金以外で支払いをしたため、まだ会社・お店には現預金が入ってきていないということです。この「未決済の売上高」については、実際に現預金が入金された時に、以下の手順で入金の登録処理を行います。
①該当するAirレジの売上取引を選択する
②取引の詳細が表示される
③決済を登録をクリック
④入金額を登録する。
具体的に分かるように、ここでは私がお勧めする登録方法をご紹介します。実例の画像も添付するので参考にして頂ければと思います。
1.会計freeeのホーム画面の上にある[レポート]タブ→「月次推移」をクリック。
2.「損益計算書」の月次推移が画面が表示されますので、売上高が登録された内容を調べたい月の「売上高」をクリックします。
3.その月の売上高の仕訳一覧が画面右側に表示されますので、調べたい日の取引を選んで「詳細」をクリック。なお、表示された取引の中で、摘要欄に「Airレジ」と記載があるものが、Airレジから取り込まれた仕訳です。また、「Airレジ 売上高現金」といった現金の表示があるものは現金売上なので、それ以外の取引がクレジットカード等の決済による取引になります。
4.3で取引の「詳細」をクリックすると、取引の詳細画面が画面の上にアップされます。その中で「決済」登録をクリックする。
5.未決済取引の消し込み画面が表示されるので、入金日、入金金額を預金通帳やWeb明細を確認しながら登録する。
なお、Airレジから会計freeeに自動的に登録されてきた取引を確認する方法は、公式ホームページのヘルプセンターにも記載があるのでご参照下さい。
公式ホームページのヘルプセンターで推奨されている方法は以下の通りです。
会計freeeのホーム画面の上にある[取引]タブ→「取引の一覧・登録」画面で確認。
Airレジから作成された取引には、品目・備考が付されるので、「air」という文字列等で品目タグまたは備考の絞込表示を行い表示する。
また、未決済取引の登録方法についても、公式ホームページのヘルプセンターに詳細が記載されていまのでご参照下さい。現預金入金時に支払手数料がある場合等の方法も紹介されています。
4、二重で売上を登録しないように注意点
これまで説明した通りに処理を行えばAirレジを会計freeeに連携させて売上高を計上、入金登録することができます。ただし、1点注意点を記載します。それはクレジットカードの入金がされる銀行などの口座を会計freeeに連携させている場合です。
銀行の口座などを会計freeeに連携させている場合に、クレジットカードの入金があった取引の内容を修正して売上高として処理をしないようにして下さい。
Airレジと会計freeeを連携させれば、POS上で売上があった日付けで会計freeeには売上高が既に計上されています。そのため、預金に振り込みがあった日に売上高として登録を行うと売上高が二重で計上されてしまうことになります。
会計の世界では入金があった時に売上高を上げるとは限らないのです。この処理を間違える方が結構いますので注意喚起のために記載をしました。
5、セルフチェックの方法
最後にAirレジの取込が上手くできたかを確認するためのセルフチェックの方法を簡単にご紹介します。
1.Airレジの月毎の売上高と会計freee上の月次推移の売上高が一致するかを確認する。
2.クレジットカード等で決済された売上の入金金額(通帳の金額)がAirレジの支払金額(手数料控除後の金額)と一致するかを確認する。
3.通帳の入金金額と会計freee上の入金金額が一致するかを確認する。
4.会計freee上の売掛金の残高がクレジットカードの未決済金額と一致するかを確認する。
以上のチェックを行い不一致がある場合には何らかの処理を間違っている可能性があります。
私はfreeeの認定アドバイザーとして日々創業期のお客様を中心に会計freeeの導入や、記帳、申告の対応をしています。どうしても間違いの理由が分からない場合にはお気軽にお問い合わせください。