クラウド会計

串カツ田中のクレジットカード手数料の考え方

大手外食チェーンの「串カツ田中」がクレジットカード決済をあえて進めていないという記事が最近Yahooニュースに出ていました。今年4月に経済産業省は、2025年までに紙幣・硬貨を使わないキャッシュレス決済を、現状の倍である40%まで引き上げる「キャッシュレス・ビジョン」を策定・発表している。また、年々増加するインバウント対策として政府は、「東京オリンピック・パラリンピック開催時までに、外国人が訪れる主要な施設・観光スポットにて100%のクレジットカード決済対応を目指す」ことも公表している中での内容で関心深かったのでご紹介させて頂くとともに見解を記載させて頂きます。


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Yahooニュースによると、全国で205店舗、海外で2店舗と多店舗展開している「串カツ田中」のクレジットカード決済の導入率は7.73%の実験店だけのようです。
理由を簡潔に要約すると、クレジットカード決済を店舗に導入することによる客数増加よりも、クレジットカードの手数料負担の方が大きいため、キャッシュフローを重視する「串カツ田中」ではクレジットカード決済を進めないとのことです。
取締役経営戦略部長が公認会計士ということもあり、店舗の利益、キャッシュをしっかり把握していることが分かりますし、代表取締役社長が過去にキャッシュの管理で苦労したという経験もあるのだと思います。

記事については、こちらのリンクにありますが、取締役経営戦略部長のコメントは、飲食店経営をされる中小企業の皆様にも参考になると思いますので、抜粋してみます。

〇 「まず、経営においてキャッシュが重要であることは、基本です」

〇「飲食業界は、いかに売り上げを上げて、いかにコストを下げるかが勝負になる世界。黒字になっているお店でも、営業利益率は5~10%くらいではないでしょうか。飲食業界では、原価率を売り上げの30%以下に抑えることが望ましく、同じく30%程度の人件費がかかります。その上、テナント・家賃代として10%、その他諸雑費を計上すると90%はかかってしまう。その中でクレジットカードの手数料が売り上げの3~5%を占めるのは非常に厳しい。飲食店を経営したことがない方には想像できないかもしれませんが、3~5%の負担は重すぎます」

 一か月の串カツ田中の一店舗当たりの売上を、600万円と仮定しよう。そのすべてがクレジットカード決済だった場合、4%の手数料であれば24万円が引かれることになる。
「24万円もあれば一人雇える」
「串カツ田中の一人当たりの平均客単価は約2400円です。営業利益率を10%(約240円)として24万円分を回収するとなると、月1000人のお客さんを増やさなければいけませんそれを考えると、クレジットカードを導入しないという結論に辿り着く。商品の単価を上げれば解決するでしょうが、我々のように幅広い世代に対してサービスを提供する大衆的な飲食店は、容易に単価を上げることはできません。」

〇「タイムラグによるデメリットもクレジットカード決済の問題の一つ」

〇「飲食店は、1%コストを下げるのに大変な努力をしている。我々も、お客様に安全かつ美味しい商品を、リーズナブルに提供している自負があります。単価を上げることは簡単です。ですが、安易に単価を上げないことも企業努力だと考えます。単価を上げてまで、クレジットカードを導入し、宣伝にもならなければ、顧客獲得にもつながらない3~5%のコストを支払う理由があるとは思えないのです。我々としても、非現金決済の導入は常に念頭には置いていますが、現状の状況ではクレジットカードの全店導入は、難しいと思います。」

クレジットカード手数料のSquareを導入した場合、JCBだと3.95%、VISA、MasterCard、American Express、Diners Club、Discoverだと3.25%と低い手数料で導入できますが、客単価が低い戦略の場合には採算が取れないという可能性があるということを理解する必要があることが分かります。
Square導入によるクレジット手数料の削減については、こちらの記事もご参考にして頂ければと思います。

ホテル等のクレジットカード決済がされる業種でも同じようにクレジットカード手数料も踏まえて採算管理が重要なのでしょう。
顧客の利便性を取るために客単価に転嫁するのか、企業の利益を減らすのか。非常に難しい問題ですが、企業の資金繰りに問題が発生しないことを前提に検討すべきなのでしょう。
また、手数料の問題以外には、入金のタイムラグの問題が挙げられていますが、Squareであれば、三井住友銀行とみずほ銀行は翌営業日、その他の金融機関は毎週金曜日に、決済手数料が引かれた金額が自動で振り込まれますので、解決されていると思います。


更に、Squreは、クラウド会計との連携が可能です。「串かつ田中」の場合には店舗数が多くクラウド会計を使用していないかもしれませんね。クラウド会計ソフトとSqureを連携することで、締め作業が圧倒的に効率化されます。例えば飲食店の場合、閉店が深夜に及ぶこともあり、その後に30分〜1時間くらいかけて帳簿をつけるのは大変ですが、連携により自動的に仕訳が記帳されます。従業員が少ないスタートアップの会社や「串かつ田中」ほどの多店舗展開をしていない会社の場合には、クレジット手数料だけでなく人件費削減により最終的にコスト削減が可能になる可能性もあります。

今後のキャッシュレスの時代の要請もありますので、まずは1店舗で採算を図るために導入するというトライアルも必要だと思います。

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